トラック・バス用タイヤの新ブランド「ZEN」誕生 小燃費で、さらにロングライフに

環境への負荷を減らすため、タイヤにできることは何か―。これまで力を入れてきたのは排ガスやCO2の削減につながる燃費の改善でした。「ZEN(ゼン)」は新たに3Rの「Reduce(廃棄物の発生抑制)」「Reuse(再利用)」を環境性能の基本テーマに据えて開発したトラック・バス用タイヤ。ゴムの混練方法から見直して耐久性を大幅に高め、今まで以上に長く走れるようになりました。使用本数を減らせるだけでなく、更生タイヤに再利用しても高い耐久性を発揮します。

耐久性向上のポイントは、低温高せん断混練の「C’ROLL(クロール)製法」です。従来の混練工程はミキサーを使い混ぜながら練り上げていましたが、高温になりゴムの劣化を招きやすいのが難点でした。「C’ROLL製法」はミキサーで混ぜ、ロールで練る新製法で、より低温で十分にゴムを混練できるのが特徴です。ゴムの分子切断を抑え、補強剤であるカーボンをより均一に分散できるようになり、強くてしなやかなコンパウンドが完成しました。

もうひとつのポイントは「歪コントロールプロファイル」。トラック・バス用ラジアルタイヤは一般的に4~5万km走行すると新品タイヤに比べ外径が約0.5%成長し、安定期に入ります。新プロファイルは、この成長状態のタイヤ内部に生じる歪みをタイヤ全体で均一化することで高い耐久性を実現しました。従来は成長状態のタイヤ内部の歪みを正確に予測することは困難でしたが、横浜ゴムの独自のシミュレーション技術により可能になりました。

第一弾として、2007年4月より発売したのは3種。摩耗に強くロングライフのオールシーズンタイヤ「701ZE」は、一般路で発進・停止を頻繁に繰り返す車両向け。「702ZE」は燃費悪化の原因になるころがり抵抗を低減したオールシーズンタイヤで、高速道路で長距離を走る輸送車が対象です。偏摩耗にも強く、タイヤ交換やローテーション回数を減らせるためメンテナンスの手間を減らせます。リブタイヤ「102ZE」はより高い省燃費効果を求める長距離ユーザー向けに開発。トラック・バス用タイヤで国内最高レベルをめざした低燃費タイヤで、耐偏摩耗性も強化しています。
ZEN

AMF(原子力間顕微鏡)によるミクロ構造解析
AMF(原子力間顕微鏡)によるミクロ構造解析
C’ROLL製法ではゴム(黄色い部分)にカーボン(黒い部分)がより小さく、より均一に分散する。
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