事業の概況-タイヤ事業


売上高は前期比8.1%減の3,675億円、営業利益は同106.9%増の205億円となりました。第4四半期から日本・海外ともに販売が回復してきているものの、上期の販売減が響き減収です。しかし、原材料価格の下落やコスト削減により増益となりました。
 2011年度3月期は販売量の増加を見込んでいますが、原材料高の影響があるため、売上高は前期比12.1%増の4,120億円、営業利益は同34.0%減の135億円となる見通しです。
 なお、海外の販売状況については、横浜ゴムの会計期間より3か月早く終了する1-12月期ベースで記述しています。

日本
高・中価格帯商品が堅調だった市販用タイヤ
市販用タイヤの需要は下期から回復基調になったものの年間では前期並みで、横浜ゴムの同タイヤ事業も売上高・販売本数ともに前期並みとなりました。しかし、高価格帯への新商品投入や高・中価格帯商品を軸にした拡販に力を入れ、商品ミックスの改善につなげました。乗用車用タイヤでは2009年7月に発売したヨコハマタイヤ史上最高の静粛性を誇る「ADVAN dB」に加え、既存商品の大型ミニバン用「DNA GRAND map」、省燃費性に優れる「DNA Earth-1」の販売が好調でした。消費者の低価格指向が強まっている環境下でも、特長を明確にした商品ラインナップが性能重視のユーザーに受け入れられました。
 トラック・バス用タイヤは全体の販売本数は前期を下回りましたが、省燃費で耐久性に優れる「ZEN」シリーズの販売が伸び、商品ミックスの改善につながっています。当期は低燃費指向ストッドレスタイヤ「ZEN 902ZE」を追加し、「ZEN」シリーズの商品ラインナップをさらに充実させました。
 2011年度3月期の市販用タイヤ需要は横ばいの見込みですが、2010年1月よりころがり抵抗性能とウェットグリップ性能を業界統一基準で表示するラベリング制度が導入され、より環境に配慮した商品の需要が高まると予想されます。横浜ゴムは売上高・販売本数ともに前期並みを計画していますが、環境対応商品を軸に高・中価格帯の構成比を向上させ、ブランドイメージのアップと収益の拡大をめざします。
 2010年7月に発売した「BluEarth AE-01」は量販ゾーンでの販売拡大をめざして開発した大型商品で、ころがり抵抗性能がラベリング制度で「AA」に該当する高い省燃費性を持ちながら、コストパフォーマンスに優れるのが特徴です。今期はサイズ拡大に力を入れ、2、3年内に国内市場での主力商品に育てていく考えです。トラック・バス用タイヤについては、引き続き「ZEN」シリーズの販売拡大を図るほか、タイヤの空気圧と内部空気温度をリアルタイムで確認できるモニタリングシステム「HiTES」や、リトレッドタイヤの販売にも力を入れます。



DVAN dB
DVAN dBは高い静粛性や快適な乗り心地を備えながら、最新のラグジュアリーカーにふさわしい優れた走行安定性を実現
TBluEarth AE-01
TBluEarth AE-01はヨコハマタイヤの中で最も低いころがり抵抗を実現。日本市場での主力商品に育てていく

自動車生産の落ち込みで新車用タイヤは減少
新車用タイヤは、上期に実施された輸出向け車両の大幅な生産調整が響き、売上高・販売本数ともに減少しました。しかし、下期からエコカー減税の効果で小型車・ハイブリット車を中心に国内向け車両の生産が回復し始め、新車用タイヤの販売は持ち直してきています。当期は環境対応車へのアプローチを強め、トヨタの新型プリウスやホンダの新型ハイブリッドのCR-Zに採用されました。
 2011年度3月期は引き続き自動車生産台数の回復が見込め、販売本数・売上金額ともに増加を見込んでいます。環境対応車への新車装着を増やすほか、収益性を重視した受注活動を強化します。

北米
米国は市販用が伸びたものの、新車用の不振で販売減
米国での横浜ゴムの販売は市販用タイヤが伸びたものの、新車用タイヤの落ち込みが響き、販売本数、売上金額ともに前期を下回りました。自動車買い替え促進策が実施されたものの、乗用車向け新車用タイヤの需要が低迷したことが影響しました。
 市販用の乗用車タイヤの販売が伸びたのは、小売店向け販売促進策のADVANTAGEプログラムが好評で新規契約店が増えたためです。市販用トラック・バス用タイヤも需要が大きく落ち込むなか健闘し、販売本数は前期を下回ったものの、シェアアップを果たしました。  2009年後半から米国のタイヤ需要は回復に向かっており、今期は需要増に伴う販売増と増収を計画しています。乗用車用タイヤでは2010年春に高い運動性能に加え、省燃費性にも優れるハイパフォーマンスオールシーズンタイヤの「AVID ENVigor」を発売。これまでにない高い省燃費性を持つ量販タイヤの投入で、ブランドイメージのアップと販売拡大をめざします。
 トラック・バス用タイヤは、環境対応商品を軸に、ブランドイメージのアップと拡販を図ります。アメリカEPAのSmartWay プログラムの認証を獲得した商品や、省燃費性に加え、耐摩耗性・耐扁摩耗性に優れる「Z.environment」シリーズの販売に力を入れます。
 また、米国以外の販路拡大にも力を入れ、今期はメキシコに同国向け専用商品を投入する予定です。



ADVAN dB
高い運動性能に加え、省燃費性にも優れるAVID ENVigor。北米では2011年3月期、同商品を中心に拡販を図っていく。

カナダはスノータイヤが牽引
カナダでは市販用タイヤの需要は前期並みでしたが、横浜ゴムは販売本数・売上金額ともに前期を上回りました。販売を牽引したのはスノータイヤで、早期引き取りによるインセンティブアップなどの販売促進策が効果を上げました。また、2009年に投入した「AVID Touring-S」の販売も好調でした。
 今期も需要は引き続き堅調と予想しています。横浜ゴムは販売体制の強化や新規販路の開拓に取り組みながら、「AVID Touring-S」や2010年春に発売した「AVID ENVigor」を中心に拡販を図り、当期を上回る販売拡大をめざします。
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