事業の概況-タイヤ事業

Tires タイヤ

日本以外のアジア
中国が30%超える販売増に
新興国のタイヤ需要が急速に回復し、横浜ゴムの販売本数も前期を上回りました。当期は原材料高と円高による収益悪化をカバーするため、販売量の拡大に加え、値上げの浸透やコスト削減にも力を入れました。
主力市場の中国は前期比30%を越える伸びでした。需要の回復を追い風に、積極的な新規顧客開拓や認知度向上に注力したことなどが寄与しています。2010年はスタッドレスタイヤの販売が大幅に伸びたほか、「AVS dB」などの高付加価値商品も好調でした。
中国以外のマレーシア、タイ、インドでも前期比20%以上の販売増でした。マレーシアは需要拡大を追い風に、代理店の積極的な拡販策が功を奏しました。タイは2008年に設立した販売会社による販路開拓が進み、ハイパフォーマンスタイヤを中心に販売が伸長。インドは2007年に販売会社を設立して以来、物流体制の確立と取引店舗数の拡大に伴い、右肩上がりの成長を続けています。
2011年も需要の拡大を見込みますが、中国品、韓国品の大量流入により、中・低価格帯商品を中心に価格競争の激化が予想されます。横浜ゴムも引き続き販売拡大をめざしますが、横浜ゴム最高峰のコンフォートタイヤ「ADVAN dB」や、低燃費性に優れる「C.drive2」など差別化を図れる新商品を投入し、価格競争に巻き込まれない販売戦略を推進します。また拡販の要として、ヨコハマタイヤをメインに販売する小売店網「ヨコハマクラブ・ネットワーク」の展開に力を入れていますが、来期はその店舗数の拡大をさらに加速させます。
FIA公認クロスカントリーラリー「アジアクロスカントリー2011」
横浜ゴムは、2011年8月6日から11日までタイとカンボジアで開催されたアジア最大のFIA公認クロスカントリーラリー「アジアクロスカントリー2011」に協賛。同ラリーへの協賛は2001年から11年連続となる。写真はGEOLANDARを装着した哀川翔選手の参戦車両トヨタFJクルーザー

フィリピンでも生産増強
現在、日本、中国、タイ、米国での工場拡張に加え、ロシアで新工場の建設を進めていますが、フィリピン工場でも生産能力を二段階にわけて増強することを決定しました。第一次拡張では、2013年までに現在の年間700万本から同1,000万本に引き上げます。
また、第二次拡張では、2017年までに現在の2.4倍の年間1,700万本まで引き上げる計画です。総投資額は500億円の見込みです。フィリピン工場は輸出向け乗用車用タイヤの生産拠点で現在、内径13〜18インチの乗用車用タイヤ、SUV用タイヤを生産し、その大半を欧州、北米、ASEAN諸国に輸出しています。新たに生産するタイヤは主に北米市場を中心に輸出する計画です。
フィリピン工場
ヨコハマタイヤ・フィリピンでは、生産能力を2017年までに現在の2.4倍の年間1,700万本まで引き上げる

欧州
ロシアを中心に販売増
市販用タイヤの需要が2009年の不況から回復し、横浜ゴムの販売本数も前期を上回りました。当期は原材料高と円高による収益悪化を最小限にするため、高付加価値商品の増販・低価格商品の値上げなど価格体系の抜本的な見直しに取り組みました。
ロシアを中心にイタリア、ドイツ、イギリスなどで販売増となり、乗用車用タイヤではトップカテゴリーの「ADVAN」シリーズやSUV用の「GEOLANDAR」シリーズなど高付加価値商品の販売が大幅に伸びましました。トラック・バス用タイヤも供給量を増やしたことが寄与し、大きく販売を伸ばしています。
2011年は引き続き値上げの浸透や高付加価値商品の増販を図り、収益の改善をめざします。乗用車用タイヤでは、「C.drive」の後継としてウエット性能を高めた「C.drive2」や、「GEOLANDAR」シリーズを中心に拡販を図ります。また、2011年4月に投入した横浜ゴム最高レベルの低燃費性を誇る「Bluarth-1」の販売促進にも力を入れます。トラック・バス用タイヤについては、2010年に投入した低燃費性と耐摩耗性に優れる「ZEN」シリーズのサイズ拡大や、新商品の投入で拡販をめざします。


Master of the Road
侍をイメージしたTVCM「Master of the Road」のワンシーン。海外でオンエアされロシアなどで人気となった

ロシアでの販売が11%増に
当期のロシアでの販売本数は200万本を超え、前期比二桁の伸びとなりました。大手卸売会社、小売店の両販路で新規開拓が進んだことが寄与しています。特にヨコハマタイヤをメインに売る小売店網「ヨコハマクラブ・ネットワーク」の加入店舗数が大幅に増え、当期は500店を超えました。
現在、モスクワ南方のリペツク州経済特別区に年間生産能力140万本の乗用車用タイヤ工場の建設を進めており、当初は年間生産能力70万本で2011年中に操業を開始する予定です。供給能力が大幅に増えるため、小売店網「ヨコハマクラブ・ネットワーク」の拡大に加え、まだカバーしていない地方都市への販路拡大を積極的に進めていきます。また、技術やマーケティングの専任者を派遣するなど組織力の強化を図っていきます。
GEOLANDAR A/T-S
オンロード、オフロードの両方で高い運動性能を発揮するオールラウンドなSUV用タイヤ「GEOLANDAR A/T-S」

ロシアのヨコハマクラブ・ネットワークの店舗
ロシアのヨコハマクラブ・ネットワークの店舗

その他の地域
中近東
デモによる騒乱の影響を受けた一部の国を除き、原油高による投資の活発化でタイヤ需要は旺盛でした。横浜ゴムは原材料高を受け値上げを推進しましたが、前期を上回る販売増を達成しました。
トラック・バス用タイヤが値上げの影響で落ち込みましたが、乗用車用タイヤの販売増でカバーしました。
2011年も需要が拡大すると見込み、前期より供給量を増やして販売増をめざします。湾岸諸国向けに耐熱性を強化した特別仕様の「A.drive」を本格的に販売し、ボリュームゾーンでの増販を図ります。他社も値上げに動き始めており、トラック・バス用タイヤの販売も回復するとみています。

大洋州
前期にカーメーカーの減産で大幅に落ち込んだOE向け乗用車タイヤの販売が回復し、販売本数は前期を上回りました。しかし、市販用乗用車タイヤの販売が供給不足で横ばいだったほか、トラック・バス用タイヤの販売が落ち込みました。
2011年は乗用車用タイヤ、特に市販用の販売拡大をめざします。低燃費性に優れる「C.drive2」や、横浜ゴム最高峰のコンフォートタイヤ「ADVAN dB」の投入に加え、自系列販路Tyres & Moreの店舗数の拡大を進めます。トラック・バス用タイヤは新商品の開発を急ぎます。

中南米
アルゼンチンでの販売が大幅に伸び、販売本数は前期を上回りました。「ADVAN Sport」などハイパフォーマンスタイヤの販売が伸びています。当期は値上げや高付加価値商品の拡販に力を入れたほか、採算の悪い国の出荷を抑えるなど徹底した採算改善に取り組み、収益改善につなげました。
2011年は供給不足の影響により販売は横ばいの見込みですが、引き続き収益改善に力を入れます。乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤで新商品を投入し、商品ミックスの改善を図っていきます。
フアルゼンチンのヨコハマクラブ・ネットワークの店舗
アルゼンチンのヨコハマクラブ・ネットワークの店舗

アフリカ
メイン市場である南アフリカでは、現地通貨ランドの回復や資源高でタイヤ需要が大幅に回復し、同国での販売本数は前期を上回りました。トラック・バス用タイヤは価格競争が厳しく販売が低迷しましたが、乗用車用タイヤが大幅な販売増となりました。また、2009年にアンチダンピング関税の廃止されたエジプトは2010年9月から新しい代理店と正式に取引を開始したことにより、販売本数が大幅に増加しています。
2011年も南アフリカ、エジプトの両国で販売を増やす計画です。「C.drive2」や「ADVAN dB」などの新商品の投入に加え、小売店網の拡大に取り組み、拡販を図ります。
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