社長メッセージ

「文化を持った企業としてグローバルに成長する」

代表取締役社長 野地彦旬

YOKOHAMAの特色を鮮明に打ち出し成長を目指す

特色はトップレベルの品質、YOKOHAMAならではの高性能

YOKOHAMAの特色は世界トップレベルの高品質タイヤを作ることができ、同時にYOKOHAMAならではの高性能を誇るタイヤを開発できることです。世界トップレベルの高品質なタイヤは日本、欧州、米国、中国のカーメーカーの数多くのプレミアムカーに新車装着されていることで証明されています。一方、YOKOHAMAならではの高性能を誇るタイヤとは、モータースポーツシーンなどでも活躍する乗用車用タイヤのグローバル・フラッグシップブランド「ADVAN」など他社商品とは一線を画す独特な魅力を備えた商品です。高品質・高性能を追求する姿勢はタイヤ事業だけでなく、MB(マルチプル・ビジネス)事業にも根付いており、マリンホースや空気式防舷材、高圧ホースなど世界で高い評価を得ている商品を数多く開発しています。YOKOHAMAはトップレベルの品質、YOKOHAMAならではの高性能といった特色を鮮明に打ち出すことで、熱烈なファンに支持される個性あるメーカーとして成長を目指します。次頁からご紹介する成長戦略はこうした考え方を基本に置いたものです。

ADVAN Sport V105

優れた走行性能と快適性を両立した「ADVAN Sport V105」はYOKOHAMAの高性能を象徴する商品であり、世界有数のスポーツカーやプレミアムカーに選ばれている

中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」のフェーズⅣに取り組む

当社グループは現在、2006年に策定した中期経営計画「グランドデザイン100(GD100)」の最終フェーズであるフェーズⅣ(2015年度-2017年度)に取り組んでいます。フェーズⅣではタイヤ事業戦略として「グローバルOE(新車装着)市場への注力」「大需要地域・得意市場でのプレゼンス向上」「生産財タイヤ事業の拡大」、MB事業戦略として「自動車部品ビジネスのグローバル展開」「得意の海洋商品でNo.1カテゴリーを拡大」「グローバルでの建機・鉱山ビジネス強化」「独自技術を応用した新規事業の拡大」を掲げています。

好調なOE(新車装着)事業をさらに強化

タイヤ事業戦略の第1の柱である「グローバルOE(新車装着)市場への注力」は好調に推移しています。OEはカーメーカーの厳しい要求水準をクリアしなければならないため、納入できるタイヤメーカーは限られています。2015年度も日本はもちろん欧州の最新プレミアムカーに相次いで装着されたほか、中国ではカーメーカーに対する燃費規制強化を背景に当社グループの低燃費タイヤへの引き合いが強まり、OE納入比率が大きく伸びました。多くのユーザーはタイヤ交換時にOEタイヤと同じメーカーのブランドを選ぶ傾向があるため、OE事業を強化することは安定的な販売量の確保に加え、技術の研鑽、認知度や信頼性の向上、ひいては市販用タイヤの増販など多くのメリットを生みます。このため、これまで取引のなかったカーメーカーも含めてアプローチを強力に推し進め、2020年度に海外OE納入本数を2014年度比で約4倍、将来的には世界のOE市場でシェア10%を目指しています。
OEタイヤの傾向から3年、4年後に必要となる市販用タイヤが予測できることもOE事業のメリットです。近年、OEタイヤは大口径化が主流でOE用、市販用ともにハイインチタイヤの需要がさらに高まると予想されることから2016年2月、新城工場で18インチ以上のタイヤ増産を決定し、2018年までにフル生産可能な状態にする計画です。

独コンチネンタルとのOEM合弁会社を発展的に解消

さらにOE事業強化の一環として2016年3月、独・コンチネンタルAGとのOEM合弁会社であるヨコハマコンチネンタルタイヤ株式会社(YCC)を発展的に解消しました。YCCは日本および韓国のカーメーカーのグローバル調達に応えるため2002年に設立しました。以来14年、当社とコンチネンタルAGはそれぞれのグローバル生産ネットワーク網を構築してきたことから、合弁会社のメリットが両社ともに薄れてきました。今後、当社は独自のグローバル生産ネットワークを活用し、海外OE事業での拡大を図る計画です。

海外OE納入本数のイメージ

海外OE納入本数のイメージ

目標

グローバルOE10

世界のOE市場で10%シェア獲得

チェルシーFCのスポンサーシップで知名度を飛躍的に高める

タイヤ事業戦略の2つ目の柱である「大需要地域・得意市場でのプレゼンス向上」で強力な手段となるのが2015年2月、バークレイズ・プレミアリーグのチェルシーFCと結んだ5年間に渡るパートナーシップ契約です。世界中に5億人を超えるファンを持つと言われるチェルシーFCをスポンサーすることでYOKOHAMAブランドの知名度を飛躍的に高めていきます。こうした知名度向上を背景に、大需要地域である北米、欧州、中国、当社グループが得意とする日本、ロシアにおいて「高い技術力のYOKOHAMA」、「走りのYOKOHAMA」のイメージを浸透させて販売強化を図っていきます。
またポスト「GD100」を見据えて、フェーズⅣの期間にタイヤ生産能力の増強を進めます。総額1,200億円を投じ、2014年末の6,800万本から2017年末までに7,400万本、2020年末には8,900万本まで引き上げる計画です。現在、フィリピン、中国の蘇州、日本の新城工場で生産能力の拡大を進めています。

YOKOHAMA×チェルシーFCの広告デザイン
YOKOHAMA×チェルシーFCの広告デザイン

大需要地域・得意市場で販売を強化

大需要地域・得意市場で販売を強化

年間生産能力の推移

年間生産能力の推移

北米で年間生産能力100万本の新トラック・バス用タイヤ工場が稼働

3つ目の「生産財タイヤ事業の拡大」ではトラック・バス用タイヤ、建設車両用タイヤの強化を図っています。2015年10月には約2年をかけて建設を進めてきた米国ミシシッピ州のトラック・バス用タイヤの新工場が生産を開始しました。同工場は自動化が進んだ最新鋭工場で年間生産能力は100万本を計画しています。北米のトラック・バス用タイヤユーザーはリトレッド(更生)できるタイヤを選択する傾向が強いですが、当社グループのトラック・バス用タイヤはリトレッダビリティ性でトップクラスの評価を獲得しており、北米はトラック・バス用タイヤの販売数で日本に次ぐ重要市場となっています。今後はこれまでメインだった市販用に加えて、OEでも攻勢をかけていきます。なお、同工場は約200ヘクタールという広大な敷地の一画に建設されており、将来的な工場新設・拡張に対し十分な余地を残しています。今後の需要動向を見極めながら、機動的に事業展開を図る計画です。

北米の新トラック・バス用タイヤ工場の全景
北米の新トラック・バス用タイヤ工場の全景

開所式での「鏡開き」の様子
開所式での「鏡開き」の様子

農機・建機用タイヤ会社の買収を発表

さらに生産財タイヤ事業の拡大に向けて、農業機械・建設機械用タイヤメーカーであるアライアンス・タイヤ・グループ(ATG)の買収を発表しました。ATGを買収することで当社の生産財タイヤのラインナップに農業機械用タイヤ、林業機械用タイヤが新たに加わりますが、特に農業機械用タイヤは今後需要の拡大が見込まれています。詳細は「特集」に記載しておりますのでご覧ください。

MB事業では自動車部品と海洋商品に注力

2015年度のMB事業の売上高に占める海外比率はおよそ41%ですが、2020年以降に50%まで引き上げる計画です。計画達成を牽引する大きな力となる戦略は「自動車部品ビジネスのグローバル展開」と「得意の海洋商品でNo.1カテゴリーの拡大」です。
自動車部品ビジネスに関し、これまで当社グループはホース・配管で5カ国、自動車窓枠用接着材で4カ国に生産拠点を設置して事業を展開してきましたが、2015年1月から新たにメキシコでも自動車用ホースアッセンブリー工場が生産を開始しました。商品開発では次世代冷媒に対応したカーエアコンホースを世界で初めて開発し、日系カーメーカーの欧州向け車両に採用されているほか、欧州カーメーカーからも注目されています。ディーゼルターボ用オイル配管ホースも開発が終わり、タイの現地カーメーカーへ納入を始めました。
当社グループの空気式防舷材とマリンホースは現在、世界シェア1、2位を競う有力商品です。さらなる海洋商品事業の拡大に向け、2014年9月にイタリアのマリンホース生産販売会社を買収しました。さらに、2016年下期にはインドネシア・バタム島で防舷材とマリンホースを生産する海洋商品の新工場を稼動させる計画です。これにより、空気式防舷材2拠点、マリンホース3拠点のグローバルな生産・供給体制が確立します。

自動車部品と海洋商品のグローバルな生産・供給体制

自動車部品と海洋商品のグローバルな生産・供給体制

自動車部品海洋商品

グローバルでの人材最適配置を目指す

グローバル人材の育成も大きなテーマです。将来的には世界の拠点間で上級幹部同士の異動を行うグローバルでの人材最適配置を実現したいと思っています。そのために研修や教育プログラムの充実、共通のマネジメントシステムの導入などを進めていきます。本社の新卒社員に対しては7年前から入社後すぐに海外子会社に勤務させるグローバル研修を実施しています。グローバルな考え方や感性、外国人と心を通わせるためのコミュニケーションスキルを身に付けるうえで非常に効果の大きい研修となっています。

コーポレート・ガバナンスの徹底を図る

当社グループはコーポレート・ガバナンスとコンプライアンスの遵守を最重要課題と認識しています。そのため世界の全拠点、全社員が同質の活動を行えるよう、全拠点の責任者を集めたグローバル・コンプライアンス・ミーティング、グローバル生産会議、グローバル環境会議などを定期的に開催しています。また、業務をシステム的に管理することで不正のできない仕組みづくりを進めており、技術本部や営業本部を皮切りに導入を進めています。さらに、第3者の立場から経営を厳しくチェックするため、2016年3月の株主総会において社外取締役を1名増やし、計3名とすることを決定しました。
当社グループは全社一丸となって「GD100」フェーズⅣの基本的な考え方に掲げた「次の100年も、お客様に必要とされるタイヤ・ゴム製品メーカーで在り続けるために、顧客価値を高め、グローバルに規模を拡大する」に取り組んでいきます。こうした姿勢をご理解いただき、変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

自動車部品と海洋商品のグローバルな生産・供給体制

「次の100年も、お客様に必要とされる
タイヤ・ゴム製品メーカーで在り続けるために、
顧客価値を高め、グローバルに規模を拡大する」

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