アニュアルレポート2014

特集1 タイヤ生産能力増強の推移と今後の計画

海外生産能力を増強し、2017年には8,600万本を計画
取締役専務執行役員 タイヤ生産統括 兼 タイヤ生産本部長 兼 平塚製造所長 後藤 祐次
取締役専務執行役員 タイヤ生産統括 兼 タイヤ生産本部長 県平塚製造所長

後藤 祐次

中期経営計画「GD100」がスタートした2006年には、新興国の経済成長などを背景に世界のタイヤ需要は平均で年間約1億本ずつ伸びると見込まれていました。こうした市場の動きを遅れなく捕捉するため、「GD100」のタイヤ成長戦略では一貫して生産能力増強に取り組んでいます。PhaseⅢではさらに攻勢をかけ1,400億円というこれまでにない大規模な増強を進めています。2012年、2013年はフィリピン、ロシア、タイで拡張、中国とインドで工場新設を行いました。これまでのところ計画は順調に進んでおり、PhaseⅢ終了時のタイヤ生産能力は当初の計画よりも125万本増加し6,764万本となる見通しです。同時にPhaseⅣ(2015~2017年)に向けたさらなる設備投資を進めており、フィリピン、ロシアの拡張や米国の工場新設などにより2017年には8,600万本まで拡大する計画です。

タイヤ生産能力増強の推移

当社は「良いモノを、安く、タイムリーに」がメーカーの使命であると考え「GD100」の基本方針に置いていますが、現地生産を進めることで「現地ニーズに最適なタイヤ開発」「コスト競争力の向上」「リードタイムの短縮」を実現することが出来ます。こうしたことから、現地拠点設立は生産能力増強に寄与するだけでなく、営業活動の強力な後押しとなります。実際、米国・ミシシッピ工場やロシア工場新設を発表した際は多くの顧客に喜ばれ、販売拡大や新規契約につながりました。今後は生産能力増強と販売拡大活動を連動させ、さらなるシェアアップを図ります。また、PhaseⅣでは南米、欧州など当社がまだ進出していない空白地域への進出も検討する予定です。

タイヤ生産能力増強の推移

<現在取り組んでいる施策>

  • 乗用車用タイヤ
    • フィリピンは更なる拡張で、1,700万本へ

      フィリピンの乗用車用タイヤ工場では2011年から進めていた第1期拡張分の操業を今年1月から開始しました。この拡張で年間生産能力は700万本から1,000万本に引き上げられています。また、平行して2013年に第2期拡張に着手しました。250万本増強する予定で今年秋から操業開始、2015年にフル生産に入る予定です。その後も引き続き拡張を進め、最終的には1,700万本まで拡張する計画です。

    • ロシア工場は160万本に拡張

      ロシアの乗用車用タイヤ工場では年間生産能力を現在の140万本から160万本に拡張し、今年秋からフル生産に入る予定です。横浜ゴムのロシアでのタイヤ販売本数は年間300万本に達しており、地産地消をさらに進める狙いです。

    • インドに乗用車用タイヤ工場を新設

      人口増加や経済成長が続くインドで販売拡大を図るため、インド・デリーに隣接するハリアナ州に乗用車用タイヤ工場を建設しています。今年7月から年間生産能力40万本で操業開始する予定です。

    • 中国・蘇州に乗用車用タイヤ工場を新設

      中国・蘇州のトラック・バス用タイヤ工場隣接地に、新たに乗用車用タイヤ工場を建設中です。今年4月から年間生産能力100万本で生産を開始、2017年末までに600万本まで増強する計画です。同工場では中国国内で需要拡大が見込まれる低燃費タイヤ「BluEarth」シリーズを中心に生産し、いずれ新車用タイヤの製造も視野に入れています。

  • トラック・バス用タイヤ
    • 米国・ミシシッピ州に工場を新設

      米国・ミシシッピ州にトラック・バス(TB)用タイヤ工場を建設しており、2015年10月からの生産開始を予定しています。年間生産能力は100万本で2018年にフル生産に入る計画です。

米国タイヤ市場は拡大が続く見通し

米国は今後の経済成長が見込まれる最重要市場です。2013年はタイヤ需要も前年比増となりました。こうした市場環境に加え、TB用タイヤは開発に高い技術力を必要とし横浜ゴムの優位性が発揮できるカテゴリであることから、現地生産に踏み切りました。

信頼できる性能で強みを発揮し、販売は好調

横浜ゴムは長年にわたり米国でTB用タイヤを販売しており、ヨコハマブランドはすでに市場に浸透しています。また、米国の輸送業界ではリトレッドタイヤが普及していますが、横浜ゴムのTB用タイヤは強度と性能に優れ、台タイヤに最適であるとして高く評価されています。2013年の販売は好調でシェアも前年比で増加しました。ミシシッピ工場の新設により、さらなる販売拡大を狙います。
リトレッドタイヤ

※リトレッドタイヤ…
タイヤの地面に接する部分(トレッド部)を削り取り、新たな部材に張り替えることで再利用されるタイヤ。

建設機械(OR)用大型ラジアルタイヤを生産開始、大規模鉱山市場に参入

2013年、当社は建設・鉱山用リジッドダンプトラックに使用される49インチの大型ラジアルタイヤを正式発売し、大規模鉱山市場に参入しました。大規模鉱山では積載効率に優れるラジアルタイヤが活躍していますが、49インチ以上の大型ラジアルタイヤは世界でも作れるメーカーが少なく当社の優位性を発揮できる市場です。今後、需要が拡大している資源開発国や新興国に向け、積極的に販売活動を展開します。さらに、現在は51インチ以上のラジアルタイヤも開発中で、さらなるシェア獲得に向けラインナップ拡充を図ります。
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