アニュアルレポート2014

特集2 海外売上高比率50%を目指すMB事業の施策

「ローカル、ネイティブ、ダイレクト」で現地販売を強化
取締役専務執行役員 MB管掌 大石 貴夫
取締役専務執行役員 MB管掌

大石 貴夫

中期経営計画「GD100」では最終目標として売上高1兆円を目指しています。現在、MB事業の売上高比率は全体の2割となっており、売上高1兆円の目標を達成するには事業部売上高2,000億円を目指す必要があります。これには海外事業の拡大が必須であると考え、3年前よりMB事業の成長施策のひとつに「2017年までに海外売上高比率を50%に拡大」を掲げました。

当社は海洋商品を始め、油圧ホース、コンベヤベルト、シーリング材など世界トップレベルの商品を多数有しています。これら基幹商品の海外販売強化のため、2013年5月、シンガポールにMBの販売会社を設立しました。MBの海外販社としてはドイツ、中国に次いで3社目となります。生産拠点の海外進出も進めており、中国で油圧ホースの現地生産を開始するほか、海外初となる海洋商品工場をインドネシアに新設します。また、地域独自のニーズを汲んだ製品開発が不可欠と考え、マーケティング機能の強化にも取り組んでいます。

私は海外販売の拡大には現地拠点のローカライゼーションが重要だと考えています。これを「ローカル、ネイティブ、ダイレクト」と呼んでいますが、ローカルの人材を登用し、ネイティブの言語で商売し、現地顧客とダイレクトに接するということです。現在、ほとんどの拠点では日本人スタッフがメインで活動していますが、今後は営業や技術サポートにおいて現地スタッフの拡充を図るなど顧客ニーズに応じた様々な施策を進めることで、海外売上高比率50%を達成したいと考えています。

MB事業の海外売上高比率の推移

MB事業における海外売上高比率の推移を見ると、2006年度は23%でしたが2013年度には40%と大幅に増加しました。さらに、これを2017年には50%に引き上げるという目標のもと、現在、MB事業は様々な海外施策に取り組んでいます。

※MBはマルチプル・ビジネスの略で、「多角化し、拡大する事業」という意味です。

現在展開している海外成長へ向けた施策

ASEAN向けにシンガポールに販社を設立

2013年5月、シンガポールに工業品販売会社ヨコハマ・インダストリアル・プロダクツ・アジアパシフィック(YIP-AP)を新設しました。今後の需要拡大が見込まれるASEANや豪州、インドで海洋商品、交換用油圧ホース、コンベヤベルトなど基幹商品の販売を強化します。販社設立によってタイムリーな商品提供や技術サポートなどアフターサービスの拡充が可能となります。こうしたカスタマーサービスの強化に加え、地域や顧客独自のニーズを探るマーケティング拠点としても活用し、市場に最適な商品開発へのフィードバックを図ります。こうした活動により、2017年には設立初年度の2倍強の売上高を計画しています。

基幹商品の拡販施策

  • ホース

    米国、タイ、中国、台湾に生産拠点があり、主に自動車用、建機用油圧ホースを生産販売しています。これまでの主な販売先は現地進出した日系の自動車・建機メーカーでしたが、今後は世界的に需要拡大が見込まれる交換用の販売強化を進める考えです。ホースは継手金具と組み立てて(=アセンブリー)販売することが主流であるため、アセンブリーを行う現地パートナーを開拓するなど販売ネットワークの強化を図ります。また、市場に適した製品開発を進め、シェア拡大を狙います。

  • 海洋商品

    当社は空気式防舷材で市場1位、マリンホースでは2位と高いシェアを占めています。特にマリンホースは石油高騰の影響を受け、2013年度は過去最高の売上高を記録しました。今後もさらに需要が伸びるとみて、海外販売拡大における主力製品と位置づけています。このため、インドネシア・バタム島に海洋商品工場を新設することを決定しました。2015年下期に稼働する計画です。今後はアジアや中東に向け販売を拡大します。

  • コンベヤベルト

    コンベヤベルトの需要が高い中国、北米などを中心に展開しています。中国では2006年に合弁の生産販売会社である山東横浜ゴム工業制品有限公司を設立しました。同社はコンベヤベルトの海外売上高において半分を占めており、主力拠点となっています。北米では2010年、ホース生産拠点であるヨコハマ・インダストリーズ・アメリカズ(前:YHアメリカ)の中に専門部署を設立し、販売活動を進めています。世界のコンベヤベルト市場は活発な資源開発を背景に競争が激化しています。当社は耐久性や省電力性など特徴ある高付加価値商品を投入する一方で、現地ニーズに適した商品も展開するなど幅広いラインナップでシェア拡大を図ります。今後はオーストラリアや南米、インドネシアなど資源国での拡大を狙います。

  • シーリング材・接着剤・電材

    自動車用接着材は米国、タイ、中国に生産拠点があり、自動車メーカーおよび部品メーカー向けに生産販売しています。各地の需要増に応じて、すでに米国では生産能力の増強を図りました。また2014年にはタイ、中国でも生産能力増強を検討しており、ASEANやその他アジア地域の自動車生産拡大に対応します。モバイル機器向けのコーティング材やソーラー発電関連商品など電材商品は2012年から中国や韓国で販売しており、今後、中国、台湾、韓国を中心に海外売上比率を伸ばしていきます。

  • 航空部品

    世界的なLCC(格安航空会社)の台頭により民間航空機市場では旺盛な需要が継続しています。2013年は化粧室ユニットなどの売り上げが好調でした。新造機向け以外にも、航空会社が顧客獲得のためのサービス向上を目的とした古い機体の改修が多く計画されており、化粧室ユニットの取替え需要も増えています。今後、新造機向けと平行してこうした取替え需要を取り込むべく、航空会社への積極的な販売活動を進めます。

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