アニュアルレポート2014

CSR担当役員から皆様へ

横浜ゴムグループはCSR(企業の社会的責任)活動を経営の最重要課題のひとつとして認識し、事業活動のあらゆる面において「持続可能な社会の創造」に向けた取り組みを積極的に推進しています。

取締役常務執行役員 CSR本部長(当時) 川上欽也

取締役常務執行役員 CSR本部長(当時)
川上欽也

CSR担当役員から皆様へ

横浜ゴムは2006年に策定した中期経営計画「「GD100」の基本方針のひとつに「CSRへの取り組み」を掲げています。なぜCSRが重要なのか、成長戦略とどうかかわるのかを改めてステークホルダーの皆様にご説明します。

取締役常務執行役員 CSR本部長(当時)
川上欽也

CSRを重視する理由とは

CSRは企業が存続しながら発展を続けていくのに必要不可欠だと考えています。当社は「GD100」の基本方針の中で「トップレベルの環境貢献企業になる」「高い倫理観を持ち顧客最優先の企業風土を作り上げる」を掲げています。2006年当時は、環境貢献企業を目指し低燃費タイヤの開発や生産事業所での環境負荷低減に力を入れていましたが、その後、それだけでは不十分で、事業全体を通じて社会的信頼を得ることが重要と考えるに至りました。当社はこの十数年で急速にグローバル化を図り、世界各地に生産事業所を持ち全世界で商品を販売するようになりました。そうした事業活動を今後も継続・発展させるためには、ガバナンス、法令順守、社会貢献などで世界一流になることが必要だと考えています。

CSRの意識が不十分だとどんなリスクがあるのか

例えば海外に工場を作る時、排出ガスなどに関してその国独自の基準があります。それを考えずに工場を作っても、操業を開始したとたんに「出て行け」となりかねません。また、現地では当たり前と思って児童を就労させると、他の国々で商品不買運動が起きることもあります。同じく、原材料の調達面では法令順守しているサプライヤーから購入しなければ社会問題になり、労働条件についても現地の状況に配慮しなければ操業できず、優秀な人材も集まりません。

「CSRへの取り組み」における基準は

当社は2010年からCSRの国際規格であるISO 26000を基に独自の重点課題を定め、CSRに取り組んできました。今後はさらなるグローバル化に伴い、ISO26000で示されている7つの中核主題(右ページ図参照)そのものを基準にし、全世界の事業拠点で展開・運営していきます。もうひとつは2012年に署名したグローバル・コンパクトです。国連が企業に対し「世界の持続可能な成長」の実現に向けて責任あるビジネスを行うよう提唱したイニシアティブで、世界一流の企業が数多く署名しています。当社は日本のタイヤメーカーとして初めて署名しました。

CSRは業績向上に結びつくのか

短期的には難しいですが、長期的には企業価値を向上させ業績向上につながると考えています。例えば地道な地域貢献活動ですが、私は平塚製造所長も兼務しており、昨年2月、地元の方々を工場見学会にお招きしました。当社は2007年から、創立100周年にあたる2017年までに50万本植樹するプロジェクト「YOKOHAMA千年の杜」を進めています。見学会に来られた方は、当社が苗を育てて植樹活動を行い、さらにその苗を東日本大震災復興支援の一環として岩手県大町で行っている「いのちを守る森の防潮堤」づくりに役立てていることを知り、とても感心されていました。海外グループ会社でもドイツの販売会社はライン川の清掃を何年も続けており、中国の子会社は雲南省の少数民族の支援、タイの子会社は子供たちの支援などを行っています。こうした活動を通じて当社の信頼感は高まり、「今度タイヤを買う時はヨコハマにしよう」という意識が育つと思います。

今後目指すCSRとは

今後は、CSRの裾野をもっともっと広げたいと考えています。先ほど触れた東日本大震災の被災地における植樹活動は一昨年から行っています。「YOKOHAMA千年の杜」は植物生態学者である宮脇昭氏にご指導いただいていますが、同氏は震災後、東北地方太平洋沿岸300kmに渡る防潮林を作るプロジェクトを提唱し、当社にも協力要請がありました。当社はこのプロジェクトに賛同し、以来年1回、大槌町で植樹会を開催しています。この活動は「YOKOHAMA千年の杜」で蓄積したノウハウがなければ実現できませんでした。その意味で、今後さらにCSR活動の裾野を広げることが重要です。そうすれば、東日本大震災などの予想もしなかった社会問題に直面しても、それまでに培ったノウハウを活かして対応することができます。当社は、社会が求めるCSRに柔軟に対応できる企業であるために、日頃からステークホルダーの皆様とコミュニケーションをとり、情報交換を図りたいと考えています。横浜ゴムグループは事業の持続的成長を実現するためにもCSRにより一層注力し、今後とも信頼される企業であり続けられるよう努力してまいります。

ISO26000の7つの中核主題

ISO26000の7つの中核主題

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