CSRレポート関連情報
第三者意見
CSRレポート2009からご意見をちょうだいしているIIHOE「人と組織と地球のための国際研究所」代表川北秀人氏から第三者意見をいただきました。
IIHOE 「人と組織と地球のための国際研究所」
代表 ![]()
IIHOE : 「地球上のすべての生命にとって、民主的で調和的な発展のために」を目的に1994年に設立されたNPO。主な活動は市民団体・社会事業家のマネジメント支援だが、大手企業のCSR支援も多く手がける。
http://blog.canpan.info/iihoe/ (日本語のみ)
当意見は、CSRレポート2011および本ウェブサイトの記載内容、および同社の原料調達、人事、総務、広報、CSRの各担当者へのヒアリングに基づいて執筆しています。
同社のCSRへの取り組みは、環境負荷の削減を中心に、着実にPDCA(マネジメント・サイクル)を進めていると言えます。
高く評価すべき点
- 「YOKOHAMA千年の杜」プロジェクトについて、開始からわずか4年間で、生物多様性の維持・改善に配慮した植樹を国内外で18万本以上行うとともに、その苗木の栽培も自社内で行い、10年度は7割を社内で供給するとともに、国内では自治体や他社にも4万本以上提供していること。森林生態系や緑地の維持・改善のための社会貢献プログラムとして、世界最高の水準にあると高く評価するとともに、今後は、同様の取り組みを進める他社の事例も網羅的に紹介する「千年の杜の仲間たち」ポータルサイトの立ち上げに期待します。
- 生物多様性保全について、国内外計30拠点で事業所周辺予備調査を行ったこと。今後は、調査結果を従業員や取引先、地域住民などにも広く紹介し、生態系の豊かさの意味を共有しながら、保全の取り組みが進むことを期待します。
- 本報告書の基本構成について、ISO26000の7つの主要課題に基づき、自社の重要事項として取り組みを紹介していること。今後は、国内外のグループ会社の取り組みもより詳細に紹介するとともに、事業上の重要地域において、NPOなどとの継続的な対話の機会を設けることで、ISO26000が求めるステークホルダー・エンゲージメントが促されることを期待します。
取り組みの進捗を評価しつつ、さらなる努力を求めたい点
- CSR推進体制について、17年までの中期目標を定め、課題解決型の取り組みが動き出したことを評価しつつ、今後は国内外の現場からのボトムアップによる具体的な目標・指標や施策の明示が促されることを期待します。
- 環境負荷の削減について、世界共通ブランドとして低燃費タイヤ「BluEarth」を発売や、再生粉末ゴムの使用率が増加するなど、製品による環境負荷削減が進んだことを評価しつつ、廃棄物発生量と温室効果ガス排出量について、生産の回復を理由に前年比で大幅に増加したことを憂慮します。今後は、「生産量の変動に適応しうるエネルギー使用の非固定化」(エネルギーのジャストインタイム)化など、課題と手法の可視化を徹底的に進め、部門間や海外拠点でも体制の共有が進むことを、引き続き強く期待します。
- 調達先におけるCSRについて、取引額ベースで9割以上のサプライヤーの環境や人権などへの取り組みや課題をサプライヤー自らが可視化する自己診断シートの導入や、タイ・ソンクラ大学との低品質天然ゴム利用に関する共同研究などを評価しつつ、今後はサプライヤーによる取り組みの改善を促すために、事例の共有・表彰、課題解決に向けて交流する体制を整えることを、引き続き強く期待します。
- 働き続けやすさの向上について、育児・介護のための休業・短時間勤務制度の利用者が横浜ゴム(株)従業員の0.53%にとどまっており、介護休業取得経験者による事例紹介など、「休みながら働き続けられる」環境の確立に強く期待します。また、メンタル面でのケアについても、産業医を拡充したことを評価しつつ、特に再発予防について、重点的な対策が進むことを期待します。
- グローバル企業としての中期的な人的ポートフォリオの拡充について、グループ企業のマネジメント層職位の統一的な評価に着手したことを評価しつつ、今後も海外拠点や本社の次世代の経営層育成が加速されることを強く期待します。
一層の努力を求めたい点
- 障碍を持つ従業員の雇用について、10年度末に単月では法定雇用率を上回ったものの、通年では下回る状況が続いており、グループ総体で早期かつ継続的に満たすために、他社の研究や職種の開発をさらに積極的に行うこと。
第三者意見をいただいて
取締役常務執行役員 CSR 本部長 川上 欽也
横浜ゴムは、2008年から『社会からゆるぎない信頼を得ている地球貢献企業になる』を経営ビジョンとして表明しています。
IIHOE代表(人と組織の地球のための国際研究所)川北秀人氏には2010年度は「ISO26000の7つの主要課題のヒアリング・フォロー会」や「東日本大震災復興支援に企業としてどう社会に貢献するか」など多方面にわたりご指導いただきました。
生物多様性保全については、生態系の豊かさの意味をステークホルダーと共有し、引き続き進めていきます。昨年に続き、ご指摘を受けた課題については真摯に受け止めてまいります。
特に「障碍を持つ従業員の雇用促進」については重要なCSR課題と認識し早期かつ継続的に取り組んでまいります。