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PMC(Polymer Matrix Composite 高分子基複合材料) |
マトリックスがエポキシ樹脂やポリエステル樹脂等の高分子(ポリマー polymer)である複合材料をPMCと呼びます。繊維強化プラスチック(FRP Fiber
Reinforced Plastic)のことであり、ガラス短繊維に不飽和ポリエステル樹脂を含浸させたGFRPはプレジャーボート、ユニットバス等に使用され、これがPMCのルーツといえます。1950年代は短繊維GFRPが主流であり、力学的特性は現在のCFRPに比べはるかに低いものでした。1970年代後半、連続長繊維にエポキシ樹脂を含浸したプリプレグはその高い力学的特性により、航空機に使用されるようになりました。更には炭素繊維、アラミド繊維の出現により航空機の主構造に使用されるようになり、現在、先進複合材料といえばPMCを指すようになりました。
プリプレグは繊維にエポキシ樹脂等を含浸したものであり、繊維と樹脂の組み合わせにより様々なものを製造することができます。図2に横浜ゴムで製造しているプリプレグを示します。 |
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縦軸はマトリックスを、横軸は強化繊維を表し、交点がプリプレグを表します。マトリックスはポリマーですので、耐熱温度は約300℃に制限されますが、自己消化性、難燃性、高靭性、自己接着性等の特性を持たせることにより航空・宇宙分野の目的に合った材料にすることができます。
PMCはプリプレグだけから製造されるものではありません。室温で硬化する不飽和ポリエステル樹脂を直接、ガラス繊維に含浸したり、スプレーで含浸することもできます。このようなウェットレイアップ法、スプレーアップ法の他、空気循環式オーブン、真空ポンプを用いるオーブン硬化法、熱プレス法、フィラメントワインディング法等種々の成形方法を用いることもでき、複合材料の中では最も商業化が進んでいます。
以下に、PMCの実用例を図示します。 |
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| 図3 PMC実用例 |
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MMC(Metal Matrix Composite 金属基複合材料) |
マトリックスがアルミニウム、チタニウム、銅などの金属である複合材料をMMCと呼びます。繊維強化金属(FRM Fiber Reinforced
Metal)のことであり、1959年に発表された鋳造法により複合化した銅のタングステン線による強化が始まりとされています。その後、ボロン繊維強化アルミマトリックス、炭化ケイ素繊維チタニウムマトリックスが米国を中心に欧州・日本などで研究開発が推進されています。
金属はポリマーやセラミックスに比べて、高い塑性変形能、靭性、熱伝導性、電気伝導性を有しています。しかし、軽量性ではポリマーに、熱性ではセラミックスに劣り約800℃です。そのなかで成形が容易なアルミニウム基MMCはゴルフヘッド、自動車エンジンのシリンダー等に使用されています。
チタニウム基MMCは、米国においてのジェットエンジンの一部にMMCを適用し、特定部位の強度・剛性を向上させることができ、CF6のファン・フレーム・シャフト、或いはF119アクチュエータ・ピストンに使用されています。図4参照。 |
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| 図4 MMCのエンジン部品的用例 |
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CMC(Ceramics Matrix Composite セラミックス基複合材料) |
CMCは高温材料であるセラミックスに強化相としてセラミックスを複合化したものであり、単体セラミックスには無い優れた特性を引き出すことをねらった材料です。強化相としてはセラミックス粒子、ウィスカ、短繊維、連続長繊維があります。
セラミックスの定義は広く、陶器や磁器類を含む場合もありますが、ここでは工業的に高純度化され製造されるファインセラミックスあるいはエンジアニングセラミックスと呼ばれるものを指します。
セラミックスは約1000℃級の耐熱性がありますが、脆く、破壊形態もカタストロフィックであり、破断歪は小さい本質的な欠点があります。それを繊維強化することで破断歪を飛躍的に向上することができます。セラミックス長繊維で破壊靭性を高めた炭化ケイ素繊維/炭化ケイ素マトリックス複合材(SiC/SiC)は、耐熱1100~1200℃材料であり、タービン部品への適用が評価されています。図5に示すアフターバーナーフラップはエンジン試験を終え、実用フェイズに入っています。 |
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| 図5 CMCの部品的用例 |
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