ニュースリリース

横浜ゴム、大槌町で震災がれきを使った「千年の杜」植樹会を開催

住民の皆様など約550名で約3,400本を植樹

横浜ゴム(株)は、4月30日、岩手県上閉伊郡大槌町で「千年の杜」植樹会を開催した。大槌町が復興計画のひとつに掲げた「いのちを守る森の防潮堤」づくりに賛同し、そのモデル植樹として実施したもので、大槌町住民の皆様約330名を含め543名が参加し、その土地本来の常緑広葉樹の苗木3,391本を植樹した。会には碇川豊大槌町町長、植物生態学者の宮脇昭氏、来賓として細川護煕元首相、細野豪志環境大臣、勝又恒一郎衆議院議員、片山右京元F1ドライバー、石川裕工(株)竹中土木常務執行役員などが参加した。また横浜ゴムから南雲忠信会長兼CEO、野地彦旬社長ほか従業員ボランティア50名を含む111名が参加した。

東日本大震災で大きな被害を受けた大槌町は、町の復興計画のひとつに「いのちを守る森の防潮堤」を掲げている。海岸沿いに森を育成すると津波被害に強いだけでなく市民の憩いの場にもなる。さらに植樹マウンドにがれきを利用することでがれき処理も進展するなど様々な効果がある。横浜ゴムはこの趣旨に賛同、土系がれき及び流木・倒木などの木質系がれきを活用し、長さ50メートル、幅約15メートルの実験マウンドを作成した。

がれきを利用して森を育成するプランは宮脇昭氏の提唱によるもの。宮脇氏は、潜在自然植生と呼ばれるその地域に適した木々を植樹すると、津波や火災に強い「本物の森」が創生でき、がれきを利用することで復旧・復興も大きく進展するとし、東北地方の太平洋沿岸300キロに渡って森をつくるプランを打ち出している。

横浜ゴムは5年前の2007年から宮脇氏指導の下、「YOKOHAMA千年の杜」プロジェクトを展開している。同プロジェクトは、横浜ゴム創業100周年に当る2017年までに国内外の全生産拠点に50万本の植樹を行うもので、今年4月までに約24万本の植樹を完了している。宮脇氏が提唱する東日本大震災復旧・復興に向けた「本物の森」づくりに賛同しており、今回の植樹会開催に至った。

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大槌町「千年の杜」植樹会の開会式の模様

大槌町「千年の杜」植樹会の開会式の模様

当日の模様

主な出席者の挨拶(要約)
■碇川豊大槌町町長

「大槌町のがれきの量は70万トン、自前処理では118年かかると言われるほど膨大な量です。しかし、こうした私どものがれきは単なる災害廃棄物ではありません。被災された皆様の生活の一部であり、ある意味で遺品でもあります。そうしたがれきでつくる森は、すなわち鎮魂の森であり、将来に渡って災害の記憶を風化させない取り組みでもあります。私は本日のモデル植樹会がさらに発展し、大槌町の海側に大々的な鎮魂の森をつくり上げ、いのちを守る森の防潮堤として全国に情報発信していきたいと考えています」

■細川護煕元首相

「今、一番の被災地の問題はがれきの処理です。この局面を打開するには、単にがれきをじゃまものにするのではなく、復興の糧として活用していくことが大切だと思います。私は宮脇昭先生と共に有志の方々を募って、がれきを生かした森の長城プロジェクトを立ち上げようとしています。太平洋沿岸300キロに渡って、がれきで20~30メートルのマウンドを作り、そこにシイ、カシ、タブの木を10年間で9,000万本~1億本植樹しようというものです。先日、野田佳彦総理にお話したところ大変関心を持たれ、すぐに細野豪志環境大臣はじめ関係大臣に話を通じていただきました。日本の震災から立ち上がる歴史的、象徴的プロジェクトとして、ぜひ皆様にも関心を持っていただき、サポートをいただければありがたいと思います」

■細野豪志環境大臣

「がれき処理について様々な案がある中、横浜ゴムさん、大槌町の皆さんからがれきを有効活用して、鎮魂の森、防災拠点として活かすご提案をいただきました。この方法ならば被災地で頑張っておられる方々にも参加いただき、鎮魂の思いと共にがれき処理も進むと考え、政府として規制を乗り越えてやれる方法があるのではと取り組んでいるところです。本日の植樹会は大槌町だけの鎮魂の森のスタートではありません。野田佳彦総理のイニシアティブの下、まもなく仙台平野から「緑の絆再生プロジェクト」をスタートいたします。実は私、2008年、横浜ゴムさんの三島工場で植樹した経験がございます。わずか4年前ですが三島工場では本当に木が大きく育ち森が生まれています。本日植えた苗が大きく育つのを、皆さんと楽しみに待ちたいと思います」

■南雲忠信横浜ゴム会長兼CEO

「横浜ゴムは2006年、創業100周年に当る2017年達成を目標とした中期経営計画グランドデザイン100を策定し、その基本方針のひとつにトップレベルの環境貢献企業になるとの基本方針を掲げました。ちょうどその時期、植物生態学者の宮脇昭先生とお会いし、先生の提唱される本物の森づくりに感銘を受け、2007年から国内外の生産拠点で植樹活動を継続してまいりました。東日本大震災後、宮脇先生はいち早くがれきを利用した森づくりを提唱されました。先生の独創的なプランを何らかの形でお手伝いしたいと考えておりましたところ、大槌町が先生のプランに基づいたいのちを守る森の防潮堤、鎮魂の森を復興計画のひとつに掲げられ、その植樹会を主催させていただくことになりました。本日の植樹会がひとつの契機となり、今後東北地方の太平洋沿岸300キロに渡り、森が生まれることを願ってやみません」

■野地彦旬横浜ゴム社長

「皆様、お疲れ様でした。遠くから環境省をはじめとして数多くのご来賓の方々にも来ていただきました。ご来場の皆様のお力添えにより、このような素晴らしい植樹会が開催できたことに対し心より御礼申し上げます。植樹した苗木は16種類、約3,000本です。私どもは現在まで、全世界で木を植えてまいりました。特に東南アジアは暑い気候ゆえ、1年間で2メートルぐらいに育っています。大槌町は気候の影響もあるでしょうから1メートルぐらいでしょうか。それでも10年後には本当に素晴らしい森になると思います。それまで皆様が植えた木は自分で守る。我々横浜ゴムはこのようなイベントをはじめとして、復興のためにできることは何でもやろうということで、従業員のボランティア派遣や物資支援も継続的に行ってまいります。今後とも皆様のご協力をいただきながら共に進んでいきたいと思いますので、ご支援のほどをよろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました」